ED治療 亀頭に刺鍼 58歳 治療における道徳観と背徳感
亀頭は他の身体の場所と比べると非常に敏感で快感を得やすい部位です。性的興奮が始まると少しの刺激でも大きな快感を得る性感帯です。亀頭には敏感な感覚受容器が非常に高密度に分布していて、これが脳に強力な感覚信号を送りこみます。
また亀頭の海綿体は血管が非常に豊富であり、性的興奮時には血流が急激に増加すると亀頭全体が膨張し感覚が一層鋭くなります。血液の流入に伴い勃起時に亀頭の海綿体が膨らむと、亀頭の表面が引き伸ばされ、触覚受容器への刺激が増幅されます。
膨張した亀頭は、表面が張り詰めることで圧力に対してより敏感になり、外部からの触覚刺激を強く感じることができます。亀頭の表面が引き伸ばされ、張力が生まれることで、触覚や摩擦による快感がさらに増幅されてきます。亀頭の海綿体に血液が流れ込んで血液が豊富に供給されることで、感覚神経に酸素や栄養が行き渡り快感がさらに増強されていきます。
この患者様は、上腸間膜動脈解離の既往歴があります。主訴は勃起までに時間がかかる。勃起しずらいとのこと。亀頭にピアスを入れているため強刺激でないと陰茎が反応しずらいと最初に申し出があり、亀頭への刺鍼を強く希望。亀頭にぶっ刺す鍼は、鍼灸師としての道徳感や背徳感を揺さぶられる治療ですね。
治療行為として果たして効果があるのか、やってみる価値があるのか、そこに善悪はないのか?鍼灸師である私の心の中に構える道徳観が揺さぶられますね。もともと、鍼灸とマッサージは教員免許を取得したくらい、時間をかけて丁寧に学んできたつもりですし教職課程の卒業論文もEDでした。
亀頭に鍼はぶっ刺すべきでないっ!ということはわかってるし、どんな鍼灸学の本を読んでも、亀頭に鍼をぶっ刺した症例はなかったわけで、患者さんの希望とはいえ、患者さんの言うがままの治療を行うことへの背徳感がなによりえぐいって・・・
今までも、全国から新幹線や飛行機でやって来てくれた患者さんが、1回目の治療だけででは完全に勃起できなかった時に感じる罪悪感はありましたが、しかし、その挫折がわたしの鍼灸技術を向上させ、同時に精神的にもたくましくしてきました
治療結果ですが、この患者さまについては、亀頭への鍼は完全勃起、フル勃起となりました。治療後には自分の背徳感や罪悪感が少なめで患者さまを幸せいっぱいにさせたいですねと言ったら、患者さまからは幸せって量で決まるものじゃないから大丈夫。本日の治療も学びの一日でありました。
★9月中旬から予約を中止していましたが、10月より少しづつですが予約を再開しています。どうぞよろしくお願い致します。






ピアスで人物が特定されてしまうため★をつけてあります





亀頭への鍼は、どんな上手に刺鍼しても出血しやすいです

