腕の付け根　後ろの痛み

肩の関節が固まってしまって、腕が上げれなくなったり、後ろに手を回したりすることが辛いということで受診されました。肩関節が徐々に動かなくなってしまう状態を肩関節拘縮と言います。肩のケガなどがなくても、徐々に肩が硬くなり動かなくなってしまう場合もあります。四十肩、五十肩なども該当します。腕を上げようとした時に、引っ張られるような感じになって、腕を上げようとしても動かなくなったり、痛みが生じたりします。この状態が肩関節が固まった状態です。これを放置すると、肩周りの全体が、繊維化して硬くなり、肩関節拘縮と呼ばれる状態になる可能性があります。初期の段階では、肩関節に炎症が強い時期であるので、鋭い痛みがでます。この時期を過ぎると、痛みは多少和らぎますが、肩が硬くこわばってしまい、動かせる範囲が制限されていきます。鍼灸治療としては、筋の柔軟性向上や、疼痛緩和をして、少しでも痛みを起こさないようにしています。また、動かなくなった肩を、徐々に動かして肩の可動域を広めていきます。拘縮した肩は、腕を下垂した状態では、健常な場合と比べて、肩甲骨が、下制前傾位でやや外転、外旋します。理由は、肩甲骨同士を引き寄せる働きである、内転位保持能力が低下するからと言われています。肩甲骨の位置が左右でずれていたり、片方だけ浮き出ていたりするときは、早期に治療を開始しましょう