肩関節 関節唇損傷




関節唇(かんせつしん)は、肩の受け皿の骨(肩甲骨関節窩)の輪郭を土手のように覆っている線維性の組織で、その部位によって、上方関節唇、前方関節唇、後方関節唇、下方関節唇に分けられています
関節唇は肩関節が前後、上下にぶれないように支える働きをしており、通常、骨にしっかりと付着していますが、肩を使いすぎたり、肩にケガをしてはがれることがあります。これが関節唇損傷です。一度剥がれてしまった関節唇は自然には治りません。
野球でボールを投げすぎたり、スライディングで肩をねじったり、ベンチプレスで負荷をかけたりして関節唇を傷めることがあります。はがれる部位は肩の上方、前方、後方と様々ですが、 残念ながら、一度はがれた関節唇が自然に治ることはありません
スポーツ以外の原因だと、肩に過度の負荷をかけた。肩に繰り返し過度の負荷がかかることが原因で発症することがあります。 急激な動き、転倒時に手をついたり、急激に腕を引っ張られるなど、肩に急激な外力が加わることで損傷が発生することがあります。 また、関節唇の組織が加齢に伴って脆くなることがあり、加齢変性が加わると比較的軽い外力でも損傷しやすくなります。
上方の関節唇がはがれると肩の前後方向と下方のぶれが大きくなり、肩の痛みや肩が抜ける感じやひっかかり感や、不安定性が残ったりします。MRI、CTでおおよその診断が出来ます。しかし、上方関節唇断裂の診断はなかなか難しく、最終的には肩に内視鏡を入れて初めて診断される場合も少なくありません。
治療院では、鍼灸治療で、肩の血流を改善し、自然治癒力を高めます。特に痛みが強い場合や炎症がある場合には消炎効果が高いので効果的です。マッサージで肩関節のバランスを整え、痛みの軽減と機能回復を図ります。肩周囲の筋肉や関節の動きを改善します。電気針は深部の痛みや炎症に効果的です。即効性があり、痛みを迅速に緩和します。これらの総合的な治療で、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進し、肩の動きを取り戻し、疼痛緩和させますが、関節唇の手術ではないので、完全治癒ではありません、ケアを怠ると、再発する恐れもあります。
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